しんちゃんのオランダ&ベルギーツアーガイドブログ

オランダ、ベルギーで個人ツアーガイドをしているしんちゃんです。僕の日常や観光情報などを毎日こちらのブログにて綴っております。個人ツアーの詳細はハッピーツアー オランダ&ベルギーでご検索ください。みなさん、楽しい素敵な旅行を楽しみましょう!

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英会話 -頭の片隅に-(オランダ人と話が合わない!?)

こんにちは、しんちゃんです。今日は、英語学習の番外編。意識する必要もないけど、知っておくと良いと思われるお話です。ちょっとややこしいかも。

コミュニケーション的な視点 

以下の内容は常に「傾向として」の文章になります。「100%こうです。」とは全く言っておりませんから、そこだけ注意してくださいね。

 

はじめに

英会話能力が上達すればするほど気が付いてくることの一つに、「なぜか会話が噛み合わない」という、もどかしさがあります。「あれ?この人怒ってる?」「なんでそんな事言うの?」「コイツ、なんでそんな行動をとるのだろう」などなど英語の能力の問題ではなく、文化や価値観の違いで起こる摩擦みたいなものは避けられません。

英語学習初期だと、自分の話すことや相手の発言自体を理解するのに精一杯で見えにくいことだけど、上達してくると、かなりの確率で上記の問題にぶつかります。

 

コンテクスト(Context) 

「ハイコンテクスト(High Context)vs ローコンテクスト(Low Context)」という概念を聞いたことがありますか(*高コンテクストと低コンテクスト)?この概念はアメリカの文化人類学者が提唱したもので、「コンテクスト」とはコミュニケーションの基である「言語や共通理解、共通知識、共通価値観」などを意味しています。このコンテクストの違いが、上記のような摩擦を発生させている原因?と考える方がいらっしゃいます。

 

簡単に説明すると、ローコンテクストを共有する国(文化)では「明確で簡潔なコミュニケーション」が良いとされていて、ハイコンテクストを共有する国(文化)では「話される言葉の理解に加え、その間合いや文脈を重んじる必要がある」と言われております。

 

このカテゴリーの中で、日本が世界の中でもトップクラスにハイコンテクストを共有している国で、例えば「The Culture Map(以下の写真)」という本の中には、日本のKYという流行語がそのハイコンテクストの象徴的な例として紹介されております。

つまり、喋られた言葉をそのまま受け取るだけで、文脈や本当の意味を理解しないと、KYとされるということですね。「空気を読む」っていうのは、言語には現れないその場の雰囲気(空気感)を読み取るという、ハイコンテクストの日本人特有のものであるのです。

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アムステルダムの書店で買った本。

一方、例えばオランダはアメリカと並んで極端なローコンテクストを共有する国なので、会話はストレートに発言され思ったことを直接述べる傾向にあるのだそうです。つまり、日本とは正反対のコンテクストを共有しているという事になります。

 

ハイコンテクスト

・曖昧な表現を好む

・あまり多く話さず、察する

ローコンテクスト

・直接表現を好む

・言語表現が重要

 

国別の表は以下のようになります。日本、韓国、インドネシアがハイコンテクストのトップで、アメリカ、カナダ、オランダなどがローコンテクストのトップ。ただし!何回も言いますが傾向とか比較によってできた表なので「100%正しい!」というものではないですよ!

f:id:shinchan-netherlands-belgium:20190803171742j:plainこの違いは歴史の浅い・深いに関係しているのだそうです。つまりアメリカなど移民が多くて国の成り立ちも遅めの国は、世界中から色々な人々、言語が集まった歴史があることから、日本のようにまわりくどく感情表現したり意見を述べても伝わらない。

一方、鎖国などで外界から閉ざされた歴史を経験し、今でも島国として特有な文化を持つ日本では「互いの共通理解」が多いことから、会話の流れや文脈、雰囲気を互いに理解できる傾向にあるということです。

 

ところで、ビジネスに置ける状況では日本のようなハイコンテクスト文化圏の人々は、ローコンテクスト文化圏に合わせて会話を進行させる必要があります。日本のように曖昧な表現を使ってビジネスを進行させると、相手は何を要求されているのかも分からない。例えば「一度持ち帰って検討させてください!」は「NO」の意味ですよね、日本では。

 

お笑いでも人気なのは「あるあるネタ」という「芸人がよく起こる事象を表現する」ことが日本にはあり、これも文化や価値観、知識を高いレベルで共有している日本ならではの笑いの形?ではないかと分析もできますね。 

 

まとめと注意点

英語を一生懸命勉強して話せるようになったとしても、日本特有のハイコンテクスト文化は、外国では機能しないことが多いです。「雰囲気読み取ってくれ。」と嘆いても、それは僕達の勝手な押し付けで、読み取ってくれるはずもないのです。

 

ということで「なるほど。外国人は日本人よりも直接的に物事を言うのか!」ということが上記の解説。ただし、何でもかんでもど直球に言えば良い訳ではないのが難しいところ。例えばオランダ人は「僕達は物事を素直に表現するし、上下関係もあまり意識することはない。だから、周りの国に比べたら失礼に聞こえる発言も多いだろう。」と自身の国について語るけど、オランダ人にもオランダ人なりの礼儀とか丁寧さとかがあるのです。何でもかんでもストレートに行き過ぎると、関係を壊すきっかけになってしまったり。。。

 

結論としては、「ハイコンテクストとローコンテクストの違いがあるんだなー。」ということを覚えておくと、良いかもしれない。という控えめに。。。(笑)

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ではでは皆さま、引き続き宜しくお願い致します!Be Happy with Happy ! ハッピーツアー オランダ&ベルギーの手がけるプライベートツアーは以下からご覧ください。

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