最後の願いを、叶えたい。
こんにちは、しんちゃんです。今日はオランダのとある非営利団体のご紹介。
Ambulance Wens
少し前になりますが、Ambulance Wens Nerderland(アンビュランス・ウェンス)の国際会議が開かれました。今年の春に同行視察をさせて頂いたお客様と、今回もこのアンビュランス・ウェンスを訪問してきました。
これこそザ・オランダ!みたいな活動をしている団体です。ぜひご一読頂けたらと思います。
Ambulance Wensとは、オランダのKees Veldboer氏(以下、ケースさん)が10年以上前に開始したボランディアで、簡単に説明すると「間も無く死を迎える人々の、最後の願いを叶える」という団体。
アンビュランス・ウェンスはオランダの団体で、270もの医療現場の経験が豊富なボランティアワーカーから成っており、ベッドに寝たきりで、移動には救急車が必要な末期症状の人々の最後の願いを叶える団体です(Ambulance Wensのウェブサイトを翻訳)。
非常にユニークなアイデアですが、既に10年以上の実績を持ち毎日忙しく活動をされております。この団体の使命は、以下のようにサイトに記載されております。
アンビュランス・ウェンスの使命は、末期症状でベッドに寝たきりの患者様それぞれに心を向けることである。その結果、それぞれの患者が死を迎える前に、最後の望みを実現することができる。この経験は死を迎える人、その周りの人々の心の痛みを和らげることができるでしょう。ただし、多くの人々の願いを叶えたいという我々の想いもあるため、それぞれの人が叶えられる願いは、1つになります。(Ambulance Wensのウェブサイトを翻訳)。
創始者のケースさんは以前、タクシードライバーを経験し、そこから車椅子専用のタクシードライバーもされておりました。「こんな簡単に人助けができるんだ。」と気が付いたそうです。ご自身で救急車を購入し、この活動に取り組み始めました。最初はオランダの規制が厳しく色々な困難もありましたが、最終的には彼の活動に賛同する街の動きで、この活動が徐々に認められ始めました。
10年以上続けられているだけあって、経験も非常に豊富。これまでに13000以上の願いを叶えており、多い時には1日に4件もの願いを叶えています。
・漁師であったガンの末期患者さんが、「最後に船に乗りたい」
・死ぬ前に、自宅に帰りたい
・公園で時間を過ごしたい
・キューケンホフ公園でチューリップが見たい
など多種多様な願いがあり、彼ら・彼女らをストレッチャーと救急車で運び願いを叶えるべくハンドルをきります。
ケースさんや、その周りで協力をしている人々とお話をさせて頂きましたが、心から「人助けをしたい」と想っている方々のように感じられました。人の笑顔が見たいと、真摯にこの活動に取り組んでおります。
またインスパイアされた人々は世界中におり、オーストラリア、ベルギー、ドイツ、スペイン、イスラエル、エクアドル、コロンビア、そして日本と、世界中に広がりつつあるのです。つい最近、アンビュランス・ウェンス・インターナショナルのフェイスブックページもできて、色々な国での活動報告も上がってきております。
例えば以下は、オーストラリアでこの活動に取り組む女性の話を、翻訳。
“ きっかけはAmbulancewensの広告がFacebook伝いで流れてきて、それを見た瞬間に「これだ!」と思ったの。とても素晴らしいアイデアだと思って、急いでオーナーのケースに連絡をとったわ。高齢化が進む中で、きっとオーストラリアの人々もこのボランティアを受け入れてくれるはずだし、オーストラリアの高齢者向け福祉・介護サービスはまだまだ発展段階で満足のいくものではないから、私達の活動をきっかけに、その「福祉や社会保障」に人々がより関心を抱いてくれたら良いと思っています。ただ、Ambulancewensのアイデアはとても素晴らしいのは確かだし、ぜひ活動を広めていきたいとは思っていたものの「どうやってやる?」という壁が立ちはだかりました。人々に認知してもらうのは非常に難しい。”
ドイツのエッセンで活動されている方は、きっかけを以下のように語っておりました。
“ 僕がこの活動を知ったきっかけは旅行していた時で、Ambulance Wensの車を偶然に見かけたんだ。それで、「これは何だろう」と。調べてみたらなんとオランダのロッテルダムに拠点があって、その活動内容にも非常に共感が持てたんだ。すぐにオーナーのケースに連絡をとって、最初はドイツのエッセンから始まり、今はドイツ全土に広がっています。”
このように、みんなきっかけは些細なこと。でも、それを実行するべく行動に移し実現に向けて一生懸命取り組んでこられました。
この団体でのボランティア活動協力もオランダでは非常に人気が高く、順番待ちの状況。参加できる条件はもちろん、プロとして医療現場に携わったことのある人、消防車や救急車を運転したことのある人々となります。ここに携わりたいという希望者が順番待ちになるほど人気というのも、オランダに住む方々の心を感じることができますよね。
いよいよ日本に
そして、この活動にインスパイアされた日本の名古屋の一般社団法人「Wish Wagon Foundation」さん。今年の3月にAmbulance Wensを訪問し、いよいよ日本で活動がスタートしました。皆さん、このWish Wagon Foundationさんの活動、ご興味ありませんか?次回書きますのでお楽しみにっ!
日本では末期患者の方のみならず、ご高齢の方、持病を抱えている方、ターミナルケアを受けている方、行きたい場所に単独で行く事が困難な方など、幅広く受け入れてくださります。もちろんボランティアとなっており、創始者のケースさん同様、暖かな心と思いやりのある皆様が、サポートしてくださいますよ。
僕自身、このアンビュランス・ウェンスや、Wish Wagonさんとの出会いに心を打たれてしまいました。僕もこうやって人のことを考える価値観が必要だと、改めて実感しております。
この続きはまた次回、お話させて頂きますね。最後に最近のオランダの風景や絵画を、ご紹介して終わりたいと思います。
ではでは皆さま、引き続き宜しくお願い致します!Be Happy with Happy ! ハッピーツアー オランダ&ベルギーの手がけるプライベートツアーは以下からご覧ください。